病院指標
- 年齢階級別退院患者数
- 診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）
- 初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
- 成人市中肺炎の重症度別患者数等
- 脳梗塞のICD10別患者数等
- 診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）
- その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）
生率）
年齢階級別退院患者数
| 年齢区分 | 0～ | 10～ | 20～ | 30～ | 40～ | 50～ | 60～ | 70～ | 80～ | 90～ | 合計 |
| 患者数 | 7 | 55 | 49 | 87 | 108 | 181 | 332 | 445 | 510 | 173 | 1,947 |
平成27年度（平成26年4月～平成27年3月）に当院を退院した患者様の年齢構成を10歳きざみで集計したグラフです。
当院は、骨折などの外傷の診療を多く行っているため、10歳未満から90歳以上までと幅広い年齢層となっています。
その中でも特に、骨折のリスクが高い70歳以上の割合が高くなっています。
診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）
下の表は、診療科別の上位3疾患を集計したものです。
当院には、急性期病棟・地域包括ｹｱ病棟・回復期ﾘﾊﾋﾞﾘﾃｰｼｮﾝ病棟があり、
患者様の疾患や病状に合わせて入院する病棟を選択します。
【表中の言葉の定義】
①平均在院日数：入院してから退院するまでの日数
②急性期：当院での急性期病棟の平均在院日数
③全国平均日数：全国のＤＰＣ対象病院（急性期病院）の在院日数を平均したもの
④転棟数：地域包括ケア病棟または回復期ﾘﾊﾋﾞﾘﾃｰｼｮﾝ病棟への転棟数
内科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 |
急性期 | 平均 在院日数 （全国） |
転院率 | 平均年齢 | 転棟数 | 患者用パス |
| 040080x099x0xx | 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎（15歳以上）-手術なし-処置2:なし | 99 | 18.63 | 12.72 | 14.34 | 9.1% | 68.2 | 23 | |
| 040081xx99x00x | 誤嚥性肺炎-手術なし-処置2:なし-副病:なし | 49 | 30.25 | 18.55 | 21.69 | 12.2% | 81.7 | 20 | |
| 110310xx99xxxx | 腎臓または尿路の感染症-手術なし | 31 | 16.48 | 13.1 | 12.59 | 3.2% | 73.7 | 9 |
内科では、肺炎、誤嚥性肺炎が上位となっています。高齢化による呼吸器疾患の増加がわかります。
また、当院では、近隣の介護福祉施設で病状が悪化し治療が必要になった患者様の受け入れも行っています。
外科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 |
平均 在院日数 （全国） |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
| 060035xx99x50x | 結腸（虫垂を含む。）の悪性腫瘍-手術なし-処置2:５あり-副病:なし | 17 | 2.0 | 4.53 | 0.0% | 51.7 | |
| 060035xx99x30x | 結腸（虫垂を含む。）の悪性腫瘍-手術なし-処置2:３あり-副病:なし | 15 | 2.0 | 5.51 | 0.0% | 69.7 | |
| 080011xx99xxxx | 急性膿皮症-手術なし | 11 | 10.55 | 11.97 | 0.0% | 69.7 |
上位2疾患は、維持期の化学療法に該当します。大学病院等と連携しながら患者様が最善の治療が受けられるように支援しています.
整形外科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 |
急性期 | 平均 在院日数 （全国） |
転院率 | 平均年齢 | 転棟数 | 患者用パス |
| 160800xx01xxxx | 股関節大腿近位骨折-人工骨頭挿入術 肩、股等 | 180 | 50.69 | 18.98 | 28.70 | 19.4% | 83.6 | 140 | |
| 160690xx99xx0x | 胸椎、腰椎以下骨折損傷（胸・腰髄損傷を含む。）-手術なし-副病:なし | 143 | 40.20 | 14.78 | 21.52 | 7.0% | 78.9 | 116 | |
| 070343xx97x0xx | 脊柱管狭窄（脊椎症を含む。） 腰部骨盤、不安定椎-その他の手術あり-処置2:なし | 101 | 20.16 | 17.67 | 18.44 | 5.0% | 73.2 | 56 |
整形外科の上位疾患は、大腿骨頚部骨折、脊椎骨折（圧迫骨折）、脊柱管狭窄症の順となっています。
高齢化に伴う骨粗鬆症の影響もあり、骨折の症例数は以前よりも増加しています。
他方で、高齢となっても自立度が高い人も多くなっていることで、脊椎の慢性疾患患者数は以前よりも増加しています。
初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
UICC病期分類とはUICC病期分類国際対がん連合によって定められた、
①原発巣の大きさと進展度
②所属ﾘﾝﾊﾟ節への転移状況
③遠隔転移の有無
の、3つのカテゴリによって各癌をⅠ期(早期)からⅥ期(末期)の4病期（ステージ）に分類するものです。
| 初発 | 再発 | 病期分類 基準（※） |
版数 | |||||
| Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
| 胃癌 | 1 | 1 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 7 |
| 大腸癌 | 0 | 0 | 6 | 2 | 0 | 33 | 2 | 7 |
| 乳癌 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 7 |
| 肺癌 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 7 |
| 肝癌 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 5 |
※ 1：UICC TNM分類，2：癌取扱い規約
日本で罹患率の高い五大癌と言われている「胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝臓癌」の病期分類別数を表にしたものです。
当院では、消化器癌や乳癌の手術も行っていますが、大学病院等で化学療法を導入されたあとの
維持期の化学療法も行っています（今回の集計で「再発」と分類されているもの）
患者様の状態に合わせて、外来治療との選択を行います。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
| 患者数 | 平均 在院日数 |
平均年齢 | |
| 重症度 0 | 30 | 8.9 | 46.2 |
| 重症度 1 | 21 | 14.5 | 72.2 |
| 重症度 2 | 18 | 22.2 | 79.3 |
| 重症度 3 | 8 | 25.6 | 86.4 |
| 重症度 4 | – | – | – |
| 重症度 5 | 1 | 4.0 | 83.0 |
| 不明 | – | – | – |
肺炎の重症度分類
①男性70歳以上、女性75歳以上
②BUN21mg/dl以上または脱水あり
③SpO2 90％以下
④意識障害
⑤血圧（収縮期）90mmHg以下
⑥免疫不全状態
⑦胸部X線写真陰影の広がりが一側肺の2/3以上
成人の肺炎を別表の重症度分類別に患者数をグラフ化したものです。
患者数としては重症度「0、1」の状態の割合が高くなっています。
各重症度分類の平均年齢を比較すると、年齢が高くなると重症化する傾向にあることがわかります。
また、重症度が低いと在院日数は短いですが、高くなると在院日数も長期化する傾向にあります。
脳梗塞のICD10別患者数等
| ICD10 | 傷病名 | 発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
| G45$ | 一過性脳虚血発作及び関連症候群 | 3日以内 | 2 | 4.5 | 95.5 | 0.0% |
| その他 | – | – | – | – | ||
| G46$ | 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 | 3日以内 | – | – | – | – |
| その他 | – | – | – | – | ||
| I63$ | 脳梗塞 | 3日以内 | 10 | 59.6 | 78.2 | 0.0% |
| その他 | 2 | 52.5 | 78.5 | 0.0% | ||
| I65$ | 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄，脳梗塞に至らなかったもの | 3日以内 | – | – | – | – |
| その他 | – | – | – | – | ||
| I66$ | 脳動脈の閉塞及び狭窄，脳梗塞に至らなかったもの | 3日以内 | – | – | – | – |
| その他 | – | – | – | – | ||
| I675 | もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> | 3日以内 | – | – | – | – |
| その他 | – | – | – | – | ||
| I679 | 脳血管疾患，詳細不明 | 3日以内 | – | – | – | – |
| その他 | – | – | – | – |
脳梗塞で「3日以内」の患者数が多いのは、来院時の自覚症状が「めまい」や「吐き気」の症状に対して、
迅速な画像検査によって脳梗塞と診断された患者様です。
早期の状態で診断できる事で、身体的な麻痺等が残らず自宅復帰を可能としています。
診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）
内科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
| K721-21 | 内視鏡的大腸ポリープ切除術（長径２ｃｍ未満） | 24 | 0.2 | 1.2 | 0.0% | 68.7 | |
| K7211 | 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術（長径２ｃｍ未満） | 22 | 0.7 | 2.0 | 0.0% | 64.8 | |
| K664 | 胃瘻造設術（経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む） | 8 | 34.4 | 18.9 | 50.0% | 84.8 |
内科では、消化器内科で行われる「内視鏡的ポリープ切除術」が上位になっています。
胃瘻造設術は、他院からの依頼もあるため転院率が他の疾患よりも高くなっています。
外科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
| K6335 | 鼠径ヘルニア手術 | 16 | 0.2 | 3.9 | 0.0% | 59.6 | |
| K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 14 | 1.1 | 5.3 | 0.0% | 59.6 | |
| K634 | 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術（両側） | 3 | 3.0 | 6.0 | 0.0% | 76.0 |
外科では、「鼡径ヘルニア手術」「腹腔鏡下胆嚢摘出術」が上位となっています。
手術前日または当日に入院することで、以前よりも入院期間が短縮されています。
整形外科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
| K0461 | 骨折観血的手術（大腿） etc. | 139 | 4.9 | 45.1 | 18.0% | 82.0 | |
| K1426 | 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（椎弓形成） | 113 | 2.8 | 21.5 | 5.3% | 72.7 | |
| K0462 | 骨折観血的手術（前腕） etc. | 104 | 1.6 | 14.4 | 4.8% | 58.9 |
整形外科では、大腿骨頚部骨折で行われる「K0461」、脊椎慢性疾患で行われる「K1426」
橈骨遠位端骨折や下腿骨折で行われる「K0462」が上位となっています。
術前の日数は2～5日と短く、外傷症例の手術に対しても迅速に対応しています。
また、早期のリハビリを行う事で機能回復を促し自宅復帰を目指しています。
その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）
| DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
| 130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | – | – |
| 異なる | 3 | 0.2% | ||
| 180010 | 敗血症 | 同一 | – | – |
| 異なる | 1 | 0.1% | ||
| 180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | – | – |
| 異なる | – | – | ||
| 180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | 3 | 0.2% |
| 異なる | – | – |
「播種性血管内凝固」は、ガイドラインでスコア判定を行うことが定められています。
当院でも、医師によるスコア判定を元にコーディングを行っています。
「播種性血管内凝固」と「敗血症」は、当院での発現率は少ない状況です。
「手術・術後の合併症」は、年間1100件の手術が行われていますが、術後の合併症の発現率は少ない状況です。